Photo © Yohei Sasakura
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Dessin © GGDL
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シーパスパーク

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Lieu
大阪府泉大津市, Japon
Année
2023
Client
泉大津市
設計
緑景×E-DESIGN×ジオ-グラフィック・デザイン・ラボ設計共同体
施工者
TSUCHIYA
ランドスケープ
E-DESIGN / 緑景
グラフィック
UMA / design farm

【 利用者と周囲の環境をつなぎ、
 多様なアクティビティを受け入れる
 「うつわ」として機能するランドスケープ 】
ランドスケープは、パーク全体が連動して、多様なアクティビティを受け入れる「うつわ」のような場所となるように、「すりばちシアター」や「おおはらっぱ」とパークセンターの関係性、周辺環境への開き方を考慮し、建築とランドスケープを一体的にゾーニングしている。パークセンターのデッキテラスを、敷地北西にある大阪臨海線や阪神高速道路の方向へ開くことで、音楽の大きな音が高速道路等の交通によるホワイトノイズによって緩和される構成とし、敷地周辺の住宅地の方への騒音・視線の配慮として、「実りの森」や「シーパス山」の起伏を設けた。「すりばちシアター」の芝生面の傾斜は、イベント時にはフェスのように芝生に座りながら、デッキテラスで演奏されている音楽が聴ける場所となるだけでなく、パークセンターのデッキテラスの屋根が、「すりばちシアター」に対しての音響反射板となるように角度をつける等、建築とランドスケープが連動して多様なアクティビティを受け入れるデザインを徹底した。敷地は地下水位が高く、平坦な既存地形に対して、高木を植える際には盛土を行う必要があることから、各々の「うつわ」の使われ方に応じたアンジュレーション(地形の起伏)を加え、イタリア、シエナ市のカンポ広場のような、普段使いの居心地のよい場所になっている。アンジュレーションの起伏の高さを、パーク内を歩いている方々の目線からは少し隠れる最大1.2m程度とし、曲線のベンチを設けることで、柔らかな「うつわ」の縁が形成され、各々の場所性を高める効果を持たせている。

【 ランドスケープと一体化し、室内外の環境に開いているパークセンター 】
パークセンターは、かたちとしても、アクティビティの受け皿としても、公園のランドスケープと一体的にデザインしている。活動を支える多目的ルームやワークショップスペースから半屋外広場、そして屋外の「すりばちシアター」へと、パークセンターから屋外へ連続的に空間がつながる構成とし、使い方によって利用者が自ら環境をチューニングできる仕組みを設けた。多目的ルームは、利用者やプログラムにより、折戸を開くことで「すりばちシアター」と一体で利用可能とし、同時に室内の可動間仕切りによって、ルームの広さを変えることも出来る。またワークショップでの意見をもとに、公園内の多様な活動を支える備品置き場や、緑地管理の方の休憩所として使用する倉庫の面積や数を決定した。またシーパスパークには、さくらエントランス、パークエントランス、ガーデンエントランスの三方向から出入りできることから、パークセンターには、ランドスケープやアンジュレーションの柔らかな雰囲気と呼応する曲線の大屋根を設け、裏側を設けない設計とした。

【 地域コミュニティのためのファームハウス 】
ファームハウスは、倉庫と半屋外スペースの組み合わせで出来ている。倉庫はファームハウス前に広がる市民農園「めーでるガーデン」の農具倉庫として機能し、半屋外のスペースは、市民農園の利用者が集まって交流できる。ワークショップに参加されていた車いす利用者の方の意見を反映し、車いす利用者も農作業ができるレイズドベッドのある大屋根の半屋外空間を備えている。半屋外のスペースを、園路を歩く公園利用者側に開くデザインとした。ここで育てた野菜は、倉庫横の流しで土を落として、パークセンターのワークショップスペースで調理して、皆と食べることが出来る。

【 どろんこリングのゲートであり、休憩所になるプレイパークルーフ 】
パークセンター付近のどろんこリングでは、ベンチウォールに囲われた場所でどろんこあそびができる。この広場の入口に建つプレイパークルーフは、走り回る子どもたちを見ながら、親が日陰で休憩できる場をつくりだすだけでなく、どろんこリングのゲートとなる。どろんこになった子どもは、パークセンターの足洗い場にある屋外シャワーを利用できるなど、パーク全体が連動して市民の活動を支える公園となっている。また既存の井戸水を「ひつじのせせらぎ」と「どろんこリング」に活用しており、夏場には子どもたちの水遊び場として新たなアクティビティを創出している。

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